Life日記

Life【生活、人生、命】に関わる私見をつれづれなるままに書きます。医療従事者。子育て中。

【随筆】なぜ働くのか ~「転職の思考法」を読んで考えたこと~

「転職の思考法(北野唯我、ダイアモンド社)」
という本を読みました

それを読んで考えたこと


「人生はゲームだ」


ということ

どういうことか以下に述べます




自分の中で最も大事なもの

それは家族だ

そして、次に
友人など自分に近い人達とのつながりだ

そんな大切な人達と笑顔で過ごすことで
幸せを感じる

そうやって大切な人と笑顔で過ごす時間をつくる
ために何が必要か

まず前提として
生きるための土台が必要となる

食べるもの、住む場所、生活必需品などだ

それに加えて
楽しい経験を得るための金銭があると嬉しい


つまり大切な人と楽しい時間を過ごすためには
経済的な安定が必要になる

なので働く必要がある

では、仕事はただの金銭を得る手段なのか

生活の1/3~1/2の時間を費やしている仕事が、
ただストレスを増やし、疲労を蓄積する労働
になっていてはもったいない

楽しくない

なのでその仕事をゲームと思って楽しもう

敵(仕事での課題、業務)と戦って倒す
経験値を得る、お金をもらう

そうして
力、賢さ、特殊能力などの能力
(自分の市場における資産価値)を高め、

武器(専門的な技術や資格)や
アイテム(パソコンやスマホ、便利家電、
趣味やファッション)を手に入れる


そのようにして自分がどんどん成長し、
強くなり
さらに強い敵(大きな仕事)と戦って倒す
達成感を得る
そして世界も平和になる


そんな風に考えて
仕事をゲームとして思いっきり楽しめることが
できれば、
人生が時間的には2倍近く、
精神的にはそれ以上
楽しいものになる

【随筆】自分の資産価値を上げる~一万人に1人の人材になるには~

堀江貴文氏の書籍「多動力」(NewsPicks Book)の中にこうある

『一つのことに1万時間取り組めば誰でも「100人に1人」の人材にはなれる』
『別の分野に1万時間取り組めば何が起こるか。
「100人に1人」×「100人に1人」の掛け算により、「1万人に1人」人材になれる』

私はPTとしてある分野の認定資格を持つが、その資格を持つ人は何千人といる

それを持つだけの私では、替わりがいくらでも
きくので資産価値は低い

例えばさらに全く違う分野の認定資格を持つ
とすると1万人に1人の人材に近づくかもしれない

それに加えて、英語をビジネスレベルで
使えるくらいに身につければ
さらに掛け算で資産価値は上がる

そうやって、替わりがきかない自分を創って
いけば
自分の価値が上がり、周囲から必要とされ、
自分が働く場所の選択肢は広がるだろう


野球選手のイチローは打撃が上手い
しかし、イチローくらい打撃が上手い人は
他にもいるだろう
また、イチローくらい脚が速い人は他
にもいる
イチローくらい守備の上手い人も、
肩が強い人もいる
イチローを構成する要素をそれぞれ単体で
みたときには替わりはいるかもしれない

しかし、全て兼ね備えた人間は世界で
イチローただ一人だ

それぞれの要素を研ぎ澄まして
それぞれがそれぞれを活かしている

そんな風に自分を成長させていきたいと
思った

【随筆】幸せのとらえ方~書籍「サピエンス全史」を読んで考えたこと~

幸せの定義は人によって違う

ある人はお金持ちになったときに
ある人は役職や肩書きを手に入れたときに
ある人は人に称賛されたときに
ある人は人との関わりの中に
ある人は自然との調和を感じたときに
ある人は芸術的な高みに達したときに

人と幸せの感じ方が異なるのは自然なことだ

視力や聴覚などの感覚器の解像度は人によって違う

物事を判断する基準はその人の経験の蓄積から形づくられているが、してきた経験は人によって大きく異なる

同じ侵襲を加えられたときの痛みの感じ方も
人それぞれだ(同じ圧力で、同じサイズの傷でも痛みを10点満点で答えてもらったときの回答は人によって違う)

なのでみんなが同じ目標で、同じことに幸せを感じる必要はないと思う

そんな当たり前のことを普段の生活では忘れてしまい、すぐ近くで働いている人や同期が何をしているかすぐ気になってしまう
まったく意味がないことなのに


また、
その人の人生の中心においている価値観や
目標の高さ(かける時間や期待値)によって
幸せの感じ方は変わる

ある野球部員は、弱小校に所属し野球の他にもマンガや勉強など楽しいことがいくつもあり、それらに時間をかけたい
自分は地方大会の一回戦で勝てたら幸せだと感じている

ある強豪校の野球部員は甲子園で準優勝したが決勝戦で勝てなかったことに死ぬほど悔しいと感じている

登山と同じで登りたい山は人それぞれだ
誰もがエベレストに登りたい訳ではない
高尾山を登りたい人はそこに幸せを見出す

高い目標を立てるのは悪いことではない

しかし、目標に向かっている途中の、今この瞬間が幸せでなければどうだろう
普段の生活を苦しみながら過ごし、幸せ度が常に2点の人は、目標達成時は10点に感じるかもしれないが、しばらく立つと、また2点に感じてしまうかもしれない(幸せの感じ方はエアコンの設定温度と同じで変動があっても基準の点に戻るともいわれている)

目標に向かっているその過程を
常に幸せ度8点くらいに感じ続けているひとの方が
人生における幸せの総量は大きいかもしれない

「周りに比べて自分がどう幸せか」という相対的な幸せではなく
「自分が何に幸せを感じるか」という絶対的な幸せを大事に
今この瞬間に幸せを感じながら生きていこうと思った

【随筆】死にどう向かうか考えることでどう生きるか考える

いきなりでかい話になるのですが
二日間、理学療法士協会主催の「がんのリハビリテーション」の勉強会に出席しました

運動器などのリハビリでは良くなること、もしくは機能を維持することを前提として介入することが多いですが
「がん」という分野は、いかに死に向かって生きていくかということも考えなくてはいけません

講義の中で
「生命を肯定し、死にゆくことを自然な過程と捉える。死を早めようとしたり遅らせようとしたりするものではない」
という言葉がありました

確かに、
がんにならなかったとしても、
全ての人にはいつかは死が訪れる

という当たり前のことを改めて認識しました

また、「擬似喪失体験」というテストをしました

まず、自分にとって「大切なこと、大切なもの、大切なひと」をあわせて10個紙に書き出します

それを最初に一つ鉛筆で塗りつぶし見えないように消します
次は残り5つになるように消します
さらに2つ消します

といった調子で、順番に消していき
喪失体験を疑似体験するといったものでした

実際には最後の1つも消すまで続けるの
だそうですが
精神的につらい人は途中でやめていいと言われたので私は途中でやめてしまいました

残ったものは自分の人生にとって本当に大切なものなのだと認識することができました

生活の中において、途中で消した項目のせいで
残った大切なものに負の影響があるとしたら
それは自分の価値観に沿った生き方ではありません

「死」ということについて、
今まではネガティブな概念として
深く考えることをしてきませんでしたが
「どう生きるか」ということを考える上で
「どう死に向かうか」という視点で考える
ことも必要だなと感じました

【英語学習】英語学習を始めました(はじめてのオンライン英会話)

英語の学習については以前から興味はありましたが
中々行動に移れていませんでした

以下の2冊の本の影響でやってみることに

①「難しいことはわかりませんが、英語が話せる方法を教えてください」
スティーブ・ソレイシィ 、大橋弘
②「英語の多動力」堀江貴文


まずはオンライン英会話を始めてみました


私は「eigox」を選びました

決め手は
①クレジット決済、ネット予約可能
②月1000円から始められる(フィリピン人講師なら一回200円程度~今後値上がり?)

まずネットで会員登録、講義予約

Skypeも登録し、マイク付きのヘッドホン購入

つながる瞬間はめちゃくちゃ緊張
頭真っ白で、全然話せません

でも、日本語がわかるフィリピン人の先生は優しく対応してくださり
二回目以降は徐々に緊張は減っていきました

始めるのに勇気はいりましたが
英語学習に一歩踏み出したことで
自信になりますし、
自分の現在の英語力の認識になり、
今後の英語学習に対するモチベーションにもつながりました

得られる費用対効果は大きかったです

子育て、仕事しながらでどこまでできるかわかりませんが週一回を目処にやっていこうと思っています

ちなみに英語を習得するのには1700時間要するとか

学生のときの学習時間を含めても
10年後に習得するためには一日17分の
学習が必要な計算

長い目でみて続けていきたいです

【お金】なぜ株式投資でお金が増えるのか(お金初心者がその理由を調べてみた)

「運用とか投資ってこわい」

「自分は危険をおかさないで真面目に

貯金だけして生きていこう」

 

お金について勉強する前、私はこういう

価値観でした。

 

私は単なる医療職で、お金についての

知識は皆無でした。

しかし結婚をし、子供ができた時に将来の

お金について考えるようになってきました。

限りある資金の中で家族を支えていく

ためには「お金」の話は避けては通れ

なかったので。

 

自分は、物事の仕組みとか理屈とかが

ある程度わからないと不安を感じやすい性格

だったので、ファイナンシャルプランナー

の人に聞いたり、いくつか本を読み

調べることにしました。

 

そこで学んだのは、「投資はリスクが

あるけれど、投資をしないで銀行に

預けたままにしておくのもリスクがある

ということでした。

 

そこで今回は、株式投資でお金が増える

仕組みについてまとめます。

 

目次

 

 

世界の資本は大きくなり続けている

いきなり、世界なんて大きな話から入って

しまいましたが、

米国で1801年に株に投資した1ドルは

200年後には約70万倍の価値になったそう

です。

日本株同様に、戦争や不況の中にあっても、

大きな視点から見ると右肩上がりを続けて

いるのです(多少の変動はあるものの)。

 

なぜそのようなことになるかというと、

現在、世界の主流となっている

資本主義経」という仕組みにより、

世界の資本は、雪だるまを転がすと

どんどん大きくなっていくように

成長し続けるようになっているからです。

 

これがどういうことか

例を挙げて、図で説明していきます。

 

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このように、資本主義経済では元々あった

100万円が300万円に増えるという不思議な

現象が起こります。

これは、以下の「信用」よって

成り立っています。

・Bさんのパン屋が繁盛し、今後、

 融資したお金は返済されるという

 未来に対する銀行の「信用」

・銀行の将来の支払い能力に

 対するAさんの「信用」

 

これらの「信用」よって、資本主義経

では、目に見えない「価値」に対しても

お金が支払われるため、実物の資本がなく

てもお金を集めることができ、

Bさんのパン屋がつくるパンのような

新しい「価値」生まれてくるのです。

 

この生まれてくる「価値」がパンではなく、

今までは手作業で少ししか作れなかったパン

を短時間で大量に作れる機械だったとしたら。

パンはもっとたくさん売れ、利益が増えます。

その利益を工場設備に投資し、さらに多くの

パンを作り、たくさんの利益を生むことも

できます。

 

このようにして、資本主義経済では、

出た利益を投資にまわすことで

人類の進歩を促すような科学技術などの

新しい「価値」が発展し、さらなる価値を

生み出すという前提のもとに成り立っています。

 

そのため、この世界が資本主義経済の

信用のもとに動き続け、さらなる

価値が生み出され続ける限りは世界の資本は

雪だるまのように大きくなり続けるのです。

 

 

複利の効果

かつて、アインシュタイン博士は複利の概念

こそ「人類最大の数学的発明だ」と

言っていたそうです。

 

複利とは

例えば、最初の雪だるまの大きさが元の資本

(元金)だと仮定すると、雪だるまを転がした

時についてくる雪のようなものです。

 

具体的にいうと

元金が100万円あり、これを毎年5%増える

金融商品に投資したとしましょう。

1年後は100万円の5%で5万円の利益がでます。

この利益を投資にまわしていくと

3年後には116万円、

10年後には163万円になっています。

 

これを長期に続けていくと

金額の増加率はもっと大きくなります。

 

小さい雪だるまを転がすよりも

大きい雪だるまを転がしたほうが

雪はたくさんついてくるからです。

 

リスクの分散

先ほどの例のように毎年確実に5%増える

金融商品があれば話は簡単ですが、

時代の流れなどの状況によって、

成長する会社もあれば縮小する会社もあります。

 

そのため、投資する時にはリスクを分散させます。

 

資産分散

時間分散ドル・コスト平均法

という理論があります。

 

 

資産分散とは、投資先をいくつか

わけておくということです。

 

例えば、自分の資産を不動産会社の株と

ティッシュ会社の株に半分ずつ

分けて投資するとします。

 

土地の価値が上がり続けるときは、

不動産会社の株で利益がでます。

ティッシュは好況、不況にかかわらず

無くてはならないものなので

ティッシュ会社の株は安定していますが

この時大きな利益はでません。

 

ある時、土地の価値が急落して、

不動産会社の株価が下がってしまいました。

この会社1本に投資していたとしたら

大損です。

しかし、ティッシュ会社の株と分けて

持っているので、損は半分になります。

一方、ティッシュ会社の株は、不況のニュース

を聞いた投資家が安定を求めて買いに走った

ために株価が上がりました。

 

このように、資産を一か所に投資

してしまうと値の振れ幅が大きくなって

しまうのでリスクを大きくしてしまいますが、

分けていればそのリスクを分散させることが

できるのです。

 

 

間分散ドル・コスト平均法

これは、平均的に一定の金額を購入し、

時間を分散させて運用していく方法です。

 

例えば

毎月1万円をある会社の株に投資すると決めます。

 

最初の月、その株は1株100円だったので

100株買えました。

 

次の月に1株125円に値上がりしたので、

同じ1万円で80株しか買えませんでした。

 

さらに次の月には1株75円に値下がりしました。

この時は同じ1万円で133株も買えました。

 

使ったお金は3か月で合計3万円。

買えた株の数は100+80+133で

313株です。

最初の月にまとめて3万円を使って1株100円で

買っていたとしたら

300株しか手に入りませんから、

同じ金額で13株多く手にしたことになります。

このような地道な積み重ねによって、平均購入

単価を抑える効果が期待できます。

 

 

今のお金を貯金しているだけなのもリスクがある

~インフレリスク~

ここまで述べたように、株はうまくリスクを

分散させて長期に運用すれば利益を出せる確率が

上がることがわかったかと思います。

 

「それでもやっぱりリスクがあるから

株はやらない」と思う方もいらっしゃると

思います。

 

それでは、今度は逆にお金を銀行にだけ預けて

おくリスクについて考えてみましょう。

銀行の普通預金に預けていた場合、

年0.001%の金利だとすると、30年

預けていてもほとんど増えません。

 

その30年でお金の価値はずっとそのまま

なのでしょうか?

そのままではない可能性も高いと思われます。

 

先ほど資本主義経済の説明のところで述べた

ように、資本主義経済では基本的に世界の資本

は成長するようになっています。

さらに日本においては、アベノミクス

「2%のインフレ目標」を掲げ

金融緩和によって物価を上げようとする方向に

動いています。

 

仮に未来に物価が上昇するとします。

今のお金の価値での100円をそのまま

30年後の未来に持っていくとすると、

もとの時代では100円でジュースを買えた

ところが、その時代で同じジュースを

買おうとすると120円に値上がりして

いて買えない

ということになってしまいます。

 

今の資金を何の運用もせずに銀行に

預けたままでいるとこのような損をして

しまうリスクもあると思われます。

 

 

 まとめ

何をするにしても利益がある裏にはリスクも

あります。

しかし、リスクを知ろうとせずに

目を背けていると、また違うリスクに

巻き込まれてしまう可能性もあります。

 

肝心なのはリスクを把握した上で、

自分にとって最適な手段を選んでいく

ことだと思います。

 

 具体的な資産運用などについては、

下記の参考図書などをご参照ください。

 

 

 

参考図書

1) お金は寝かして増やしなさい、水瀬ケンイチ 著、フォレスト出版

2) サピエンス全史、ユヴァル・ノア・ハラリ 著、河出書房新社

【健康】有酸素運動を行うために知っておくと便利な「AT」とは

有酸素運動が身体にいい」

というのはどこで聞いたことがあると思います。

 

しかし、有酸素運動をやろうと思うけど

・自分がやっている運動は有酸素運動になって

 いるの?

・自分に「ちょうどいい運動の強さ」って

 どのくらいなの?

と疑問に思うことがあるかもしれません。

 

今回は有酸素運動を行う上で知っておくと便利な

AT:(嫌気性代謝閾値

について紹介します。

 

 目次

[:内容]

 

 

ATとは

ATは、日本語ではいろいろな表現をされ、

嫌気性代謝域値、無酸素性作業閾値、換気域値、乳酸域値などと言われます。

 

ATとは、有酸素運動から無酸素運動への切り替わりポイント

のことをいいます。

 

有酸素運動無酸素運動の違いは以下の通りです。

 

有酸素運動:比較的軽い負荷で、長く続けることができる運動

      (「ややきつい」と感じるくらいまでの運動)

 

無酸素運動:負荷が高く、息をこらえられればできないような、

      長続きしない運動

      (「きつい」と感じる運動)

 

運動の負荷が低い有酸素運動では、呼吸が楽で、運動は長く続けることができます。

しかし、運動の負荷が段階的に強くなってくると呼吸は乱れ始め、筋肉には疲労

がたまり、長く運動を続けることが難しいなってきます。

この、有酸素運動から無酸素運動への切り替え

ポイントのことをATといいます。

 

 

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上の図で示すように、運動の強さが段階々上がって

いくと、「排出される二酸化炭素の量」の線の傾きが

急に強くなっています。

これは、なぜかということと

 ①弱い運動では、酸素が十分に供給され、

  エネルギーを無理なく産み出させています。

  (使った酸素量と出される二酸化炭素炭素量の

  割合は1:1)

  しかし、運動が強くなるとエネルギーが

  たくさん必要となり酸素が不足します

 ②そのため、酸素以外をエネルギー源として利用

  し始めます

 ③酸素以外をエネルギー源として使うと、

  副産物として乳酸が増える

 ④乳酸は酸性ですから、増すと身体に

  害を及ぼすします

 ⑤それではいけないと、身体の中のアルカリ性

  物質が使われ、中和しようとします

 ⑥中和された結果、二酸化炭素が余計に

  作り出されます

 ⑦身体の中に炭酸ガスがたまるとよくない

  ので二酸化炭素をたくさん外に出します

  (使った酸素量よりも出される二酸化炭素

  が多くなる)

 

といった理屈です。

運動が強くなってきた初期の段階では呼吸を

深くして対処しますが、それにも限界があり

段々と呼吸の数を増やして、できるだけたくさん

二酸化炭素を出そうとします。

 

運動の強さがATを超えてくると

呼吸が荒くなってくるのはそのためです。

 

 

人によってATとなる運動の強さは違う

 どのくらいの運動でATになるかは人によって違います

有酸素運動として行える運動の強さは人によって違います)。

例えると、

体力の少ないご高齢の方は、歩く速さを少し速く

しただけでも息がハアハアと乱れ、無酸素運動

なってしまうのに対して、

ラソン選手は、ジョギングをしていても息が

乱れず有酸素運動でこなしてしまう

といった具合です。

 

 

ちょうどいい強さの運動とは

ATを超えた運動(無酸素運動)を続けると

酸素が不足した筋肉により多くの酸素を送るために

心臓のポンプがより速く動き、末梢の血管をしめて

血圧を高め、心臓や血管を酷使します

 

疾患のない若い人やスポーツ選手であれば問題とは

なりませんが、ご高齢の方や、循環系に問題の

ある方法では、長時間の無酸素運動は注意が必要

です。

 

運動の目的が、「健康」のためであるのならば

無酸素運動よりも有酸素運動で行うことを

お勧めします。

逆に言えば、有酸素運動で運動を行っている

限りは血管や心臓への負担が少なく、

安全で、良い効果が得られるので

積極的に行うといいでしょう。

 

しかし、一口に有酸素運動としても幅が

あります。

 

ある人の体力では、早歩きでATになる

とします。

呼吸が荒くならない範囲であれば

ゆっくり歩く運動も、早歩きの運動も

同じ有酸素運動です。

 有酸素運動をやっていると言っても

ゆっくりの歩きを10分行うのと、

早歩きを10分行うのとでは

効果の出方に違いがあります。

 

弱すぎる運動では、身体に良い効果を出すの

時間をたくさん要します。

 

 

運動に関する研究の多くは、「AT近くでの運動

(以下ATレベルでの運動)」を一定時間行うと、

持久力や認知機能の改善、動脈硬化、心疾患、

糖尿病などの各種疾患の予防・改善の効果が

得られると報告しています。

 

より短い時間で運動の効果を最大限に

得たければ、

ATレベルでの運動が「ちょいどい」

運動の強さ

と言えると思います。

 

しかし、運動というのは、ある1日だけ頑張る

のみで他の6日間は休んでいるようでは効果が

少なく、一週間の合計としてどのくらい

動かしたかの方が重要です。

最近は、疾患の予防のためには一日の中で

どれだけ動いたか(活動量)が重要

と言われています。

軽い運動でも、一日の中の安静時間を少なくして、

動く時間を多くとれば、効果がある

と報告されているのです。

 

運動の時間を細切れに分けて行うやり方でも効果があります。

 

 

無理して「ATレベルでの運動」にこだわら、

酸素運動を習慣的に、末長く続けていくこと

をお勧めします

 

 

ATレベルでの運動の見極め方

自分にとってどのくらいの運動が「ATレベル

での運動」かを見極めて、自分にあった運動の

強さに調整しましょう。

 

 

ATレベルでの運動の強さ」(ちょいどい

運動の強さ)の見極める方法は以下の通りです。

 

①  人と会話をしながら続けられる

 (鼻歌を歌いながらでも続けられる)

②  「楽」〜「ややきつい」

  と感じる

③  呼吸が荒くならない

 

 

要は心地よく長く続けられるくらいの運動

であれば有酸素運動の範囲だと思って頂けると

いいと思います

 

「きつい」と感じてきて、ハアハア呼吸が荒く

なっていたら無酸素運動になっている可能性が

高いため、

運動の強さを緩めるか、休みをいる

して調整しましょう。

 

※注意点:すでに何か病気を抱えている方は、疾患の

     種類・重症度によっては、有酸素運動でも

     よくないことが生じることもありますので

     担当医にご相談の上で運動を行ってください。

 

 

 

以上、ATについての紹介でした。

 

 

 

参考

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-056.html

・斎藤雅彦、上嶋建治、労作時呼吸困難間の運動生理学的評価ーBorg指数と心肺運動負荷試験を用いた検討ー、日本臨床生理学会雑誌、33巻、6号、2003:p319-327

・日本心臓リハビリテーション学会編、心臓リハビリテーション必修、2010