Life日記

Life【生活、人生、命】に関わる私見をつれづれなるままに書きます。医療従事者。子育て中。

【随筆】死にどう向かうか考えることでどう生きるか考える

いきなりでかい話になるのですが
二日間、理学療法士協会主催の「がんのリハビリテーション」の勉強会に出席しました

運動器などのリハビリでは良くなること、もしくは機能を維持することを前提として介入することが多いですが
「がん」という分野は、いかに死に向かって生きていくかということも考えなくてはいけません

講義の中で
「生命を肯定し、死にゆくことを自然な過程と捉える。死を早めようとしたり遅らせようとしたりするものではない」
という言葉がありました

確かに、
がんにならなかったとしても、
全ての人にはいつかは死が訪れる

という当たり前のことを改めて認識しました

また、「擬似喪失体験」というテストをしました

まず、自分にとって「大切なこと、大切なもの、大切なひと」をあわせて10個紙に書き出します

それを最初に一つ鉛筆で塗りつぶし見えないように消します
次は残り5つになるように消します
さらに2つ消します

といった調子で、順番に消していき
喪失体験を疑似体験するといったものでした

実際には最後の1つも消すまで続けるの
だそうですが
精神的につらい人は途中でやめていいと言われたので私は途中でやめてしまいました

残ったものは自分の人生にとって本当に大切なものなのだと認識することができました

生活の中において、途中で消した項目のせいで
残った大切なものに負の影響があるとしたら
それは自分の価値観に沿った生き方ではありません

「死」ということについて、
今まではネガティブな概念として
深く考えることをしてきませんでしたが
「どう生きるか」ということを考える上で
「どう死に向かうか」という視点で考える
ことも必要だなと感じました